2012年03月01日

3月1日

3/1。
毎年、全国の多くの川が一斉に解禁を迎える日ですが、
今年ほどこの日の迎え方が一様でない日も、
ないのかもしれません。

あの地震が起きた日まで、あと10日。
すでに多くの方がご存じのとおり、
原発事故で飛散した放射性物質の影響で、
栃木県の渓流の多くが一部例外や調査中の箇所もありますが、
解禁の延期という事態になりました。
4/1から始まる新しい食品に関する放射性物質の
基準値を見据えての、予防的な意味合いが強いものではありますが、
釣り人のモラルが試されるという意味でも、
まずは受け入れるしかないでしょう。

一方で群馬県のように、基本姿勢として
食品としての流通にはけっして乗せない、
そのうえで調査結果にもとづいて許可できるものをなるべく許可していく
というメッセージをいち早く釣り人に発信しているケースもあります。

この問題の大きな特徴は、まだ誰も経験のない事態がゆえに、
どのような形での解決や対応が可能なのか、
決まった答えがない、あるいは見えないことだと思います。
けっして「このままダメになる」という要素ばかりではないのですが、
かといって安易な見通しを持つことで事態がよくなるわけでもなく、
その中で、釣りのメディアである本誌もどんな情報提供ができるのか、
考えていきたいと思っています。

九州の川からは、もう尺上の元気なヤマメが釣れた
という一報が届きました。
岐阜の蒲田川も久しぶりのぽかぽか陽気がちょうど
今日にあたり、ライズにも恵まれているようです。
今週末は釣りに出かける方もきっと多いと思います。

好きな川が解禁延期となり、
悔しい思いをしている方もいるはずです。

あるいは、釣りはできるけれども、
もう少し暖かくなってから動けばいいかなと思っている
ベテランの方もいらっしゃるでしょう。

それぞれの読者の方が迎えられているであろう
解禁を想いながら、今シーズンの誌面づくりにまた
取り組んでいきたいと思います。

[八木]



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